介護職のための看取りケア
看取りの心構え【3】家族と積極的にかかわる
家族に、いかによい形で看取りケアにかかわってもらうかということも重要です。看取りの時期には、家族にも動揺、迷い、無力感など、さまざまな感情の葛藤があります。介護職がうまく家族とかかわりながら、看取りケアに参加してもらうことで、家族の気持ちの整理に役立ったり、利用者にとってもより豊かな時間が過ごせたりするものです。終末期に充実したかかわりを持ってもらうことで、喪失感を和らげることもできます。
【ケース別】家族への対応例
自分にできることがないと不安を感じているケース
家族に「これなら自分にもできる」と思えるケアへの参加を勧めてみましょう。例えば、足浴などは家族の面会時間に合わせて、ケアを組み立てやすいものです。介護職がサポートしながら、本人との時間を過ごしてもらいましょう。
本誌では看取りにあたり持っておきたい心構えやケアのヒントを解説しています。
監修
東京都健康長寿医療センター研究所 福祉と生活ケア研究チーム・終末期ケアのあり方
テーマリーダー 島田千穗
介護が必要になり、徐々に衰えていく過程にある高齢者とその家族、ケア提供者に焦点を当てた研究を行う。著書に『認知症・超高齢者の看取りケア実践』(共著、日総研出版)など。
文/松崎千佐登 イラスト/かまたいくよ
東京都健康長寿医療センター研究所 福祉と生活ケア研究チーム・終末期ケアのあり方
テーマリーダー 島田千穗
介護が必要になり、徐々に衰えていく過程にある高齢者とその家族、ケア提供者に焦点を当てた研究を行う。著書に『認知症・超高齢者の看取りケア実践』(共著、日総研出版)など。
文/松崎千佐登 イラスト/かまたいくよ