介護職のための看取りケア
看取りの心構え【2】最期まで快適に過ごせるケア
「今までどおりのケアを続けるのが看取りケア」であると同時に、そのケアには終末期特有の気遣いが必要になります。その人が持っている生命力を使い果たして、最期まで生ききることを支えるのが看取りケアです。それには、生活上のストレスが最小限に抑えられ、心地よく過ごせることが大切な条件になります。命が消えようとする自然なプロセスを、苦痛なく終えられるように支えましょう。
終末期に特に必要なケアの気遣い
褥瘡(じょくそう)を防ぐ
終末期には、栄養不足や拘縮の進行などから褥瘡ができやすくなります。褥瘡ができると苦痛を伴い、治りにくいので、よく観察して早めに対処を。肌の乾燥も進みやすいので、保湿を心がけます。
手浴・足浴でリラックス
体が負担に耐えられなくなり、通常の入浴が難しくなる場合もあります。そんな場合は、温かいお湯での清拭や、手浴・足浴などを行えば、清潔を保てるとともにリラックスしてもらうこともできます。
本誌では看取りにあたり持っておきたい心構えやケアのヒントを解説しています。
監修
東京都健康長寿医療センター研究所 福祉と生活ケア研究チーム・終末期ケアのあり方
テーマリーダー 島田千穗
介護が必要になり、徐々に衰えていく過程にある高齢者とその家族、ケア提供者に焦点を当てた研究を行う。著書に『認知症・超高齢者の看取りケア実践』(共著、日総研出版)など。
文/松崎千佐登 イラスト/かまたいくよ
東京都健康長寿医療センター研究所 福祉と生活ケア研究チーム・終末期ケアのあり方
テーマリーダー 島田千穗
介護が必要になり、徐々に衰えていく過程にある高齢者とその家族、ケア提供者に焦点を当てた研究を行う。著書に『認知症・超高齢者の看取りケア実践』(共著、日総研出版)など。
文/松崎千佐登 イラスト/かまたいくよ