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介助・ケア

虐待につながる「不適切ケア」

【不適切事例4】車いすで職員の側にいてもらっています

【不適切事例4】車いすで職員の側にいてもらっています

Dさんは自立歩行が可能ですが、家族から転倒させないよう言われているので、車いすで常に職員の側にいてもらうようにしています。
このケアの何が問題なのでしょう?

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【ここに注意!】常時、車いすに乗せて連れ歩くことは、その人の自由を奪うことになり、身体拘束に当たります。
家族の意向もあり、安全を第一に行っていたとしても、歩ける人を車いすに座らせ、身動きをとらせないようにすることは、身体拘束に当たります。身体拘束は、肉体的につらいだけでなく、精神的な苦痛を伴います。Dさんは、人間としての尊厳を損なわれるだけでなく、このケアがつらい体験として心に残ってしまいます。また、安易に車いすを使うと体の機能低下を招く恐れがあります。

利用者の自由や権利を奪うようなケアは行わないのが大原則。家族に対してはきちんと説明したうえで、安全に歩ける環境を整えましょう。

監修/ケアホーム西大井こうほうえん施設長 田中とも江
上川病院総師長在職中から「縛らない看護」に取り組む。以来、拘束廃止、虐待予防に携わり続け、「抑制廃止福岡宣言」(1998年)、「九州宣言」(1999年)のきっかけをつくる。2009年より現職。拘束廃止研究所所長。NPO法人シルバー総合研究所理事。

文/高野千春 イラスト/尾代ゆうこ
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この記事が掲載されている号

レクリエ 2018 9・10月号

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57ページに掲載

おもなレク
  • 9・10月の壁画 お月見と桔梗
  • 重ねて貼って広げる「秋の実りのオブジェ」
  • 自立支援のための「意欲」を引き出すレク
  • 虐待につながる「不適切ケア」
  • ごぼう先生の大吉体操「下肢」
  • たこ焼き器で料理レク!「カレー焼きポテト」

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