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介助・ケア

虐待につながる「不適切ケア」

【不適切事例2】「待っていてください」と声をかけています

【不適切事例2】「待っていてください」と声をかけています

食事に時間のかかる利用者を先に配膳しています。Bさんは「私のはまだなの?」といつも聞くので、その度に「待っていてください」と声をかけています。
このケアの何が問題なのでしょう?

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【ここに注意!】効率を考えたサービスの仕方ですが、Bさんは理由がわからないので不安になってしまいます。
ほかの人を先に配膳する理由を事前にBさんにきちんと説明し、理解してもらうような働きかけが必要でした。また、「あとで(次に)お持ちしますね」という声かけをして、必ず持っていくことを示すのも有効です。それでも納得できない人には、先に食事を持っていくことを検討します。配膳の順番は、状況により職員同士で話し合い、優先順位を決めるといいでしょう。

食事は利用者にとって大きな楽しみです。それを待つ人の気持ちを理解して、配慮することが大切です。効率を重視することで、利用者に不快な思いや不安を感じさせないよう注意しましょう。

監修/ケアホーム西大井こうほうえん施設長 田中とも江
上川病院総師長在職中から「縛らない看護」に取り組む。以来、拘束廃止、虐待予防に携わり続け、「抑制廃止福岡宣言」(1998年)、「九州宣言」(1999年)のきっかけをつくる。2009年より現職。拘束廃止研究所所長。NPO法人シルバー総合研究所理事。

文/高野千春 イラスト/尾代ゆうこ
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この記事が掲載されている号

レクリエ 2018 9・10月号

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55ページに掲載

おもなレク
  • 9・10月の壁画 お月見と桔梗
  • 重ねて貼って広げる「秋の実りのオブジェ」
  • 自立支援のための「意欲」を引き出すレク
  • 虐待につながる「不適切ケア」
  • ごぼう先生の大吉体操「下肢」
  • たこ焼き器で料理レク!「カレー焼きポテト」

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