レクリエ レクリエ レクリエ

介助・ケア

虐待につながる「不適切ケア」

【不適切事例1】お湯の温度を1℃高めにしました

【不適切事例1】お湯の温度を1℃高めにしました

Aさんはいつもぬるめのお湯(36℃)で入浴していますが、気温が低かったので、体が温まるようお湯の温度を1℃高めにしました。
このケアの何が問題なのでしょう?

 

20180823_02

【ここに注意!】「寒い日は熱めのお湯に浸かりたいはず」と思うのは、あくまで介護者の主観です。
いくら利用者のことを思っていたとしても、そのケアが自分の主観のみに基づくものでは、必ずしも利用者が望むケアであるとはいえません。

Aさんの場合、老化によって体温調節機能が低下していると考えられるので、たとえ1℃温度を上げるだけでも大きな刺激となるのです。

この場合、まずは本人の意思を確認するか、入浴前に湯温を試してもらうなどの対応が必要でした。ケアを実施・変更する場合は、利用者の意思の確認が優先事項です。

監修/ケアホーム西大井こうほうえん施設長 田中とも江
上川病院総師長在職中から「縛らない看護」に取り組む。以来、拘束廃止、虐待予防に携わり続け、「抑制廃止福岡宣言」(1998年)、「九州宣言」(1999年)のきっかけをつくる。2009年より現職。拘束廃止研究所所長。NPO法人シルバー総合研究所理事。

文/高野千春 イラスト/尾代ゆうこ
関連キーワード

この記事が掲載されている号

レクリエ 2018 9・10月号

レクリエ 2018 9・10月号

54ページに掲載

おもなレク
  • 9・10月の壁画 お月見と桔梗
  • 重ねて貼って広げる「秋の実りのオブジェ」
  • 自立支援のための「意欲」を引き出すレク
  • 虐待につながる「不適切ケア」
  • ごぼう先生の大吉体操「下肢」
  • たこ焼き器で料理レク!「カレー焼きポテト」

みんなが読んでいる記事

最新号

レクリエ 2025 1・2月号

レクリエ 2025 1・2月号

定価:2,140円(本体1,945円+税10%)

年間購読のご案内

  • レクの悩みを
    解決できる

  • 買い逃しが
    なくなる

  • 送料当社負担

詳しくはこちら
ページ
トップへ