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「ヒヤリ・ハット報告書」はなぜ必要か~その[2]

「ヒヤリ・ハット報告書」はなぜ必要か~その[2]

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「ヒヤリ・ハット報告書」はなぜ必要か~その[1]

■ヒヤリ・ハットをたくさん集めるために
スタッフにヒヤリ・ハットをたくさん出してもらうためには、書きやすい環境をつくることも大切です。管理者は間違ってもヒヤリ・ハット報告書を出したスタッフに「最近、ヒヤリ・ハットが多すぎる」などと注意したりしないこと。

たとえマニュアル違反が原因であったとしても、自己申告してくれた勇気に敬意を表します。もしかして、マニュアルが現状と合っていないのかもしれません。管理者はむしろ、ヒヤリ・ハットを出さないスタッフにこそ注意すべきです。

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ただし、ヒヤリ・ハット報告書を出すのは、あくまで利用者の個別の記録を書いたうえでのこと。余力があったらヒヤリ・ハット報告書を書けばよいのですが、「ご飯を食べるのにいつもより時間がかかった」「よろけた」などヒヤリ・ハットか否か迷う事例は、利用者個人のリスクマネジメントに役立つので、できるだけヒヤリ・ハットとしても提出しましょう。

さらに、ヒヤリ・ハットを出しやすくするためには、報告書のタイトルや書式にも工夫が必要です。たとえば、タイトルを「ひまわり・れぽーと」とし、発生日時、発生場所などの項目は「いつ?」「どこで?」「何があった?」といったわかりやすい言葉にします。また「ご協力ありがとうございます」という一文を添えると報告書の堅苦しさが緩和します。

※泉 泰子
損保ジャパン日本興亜リスクマネジメント株式会社医療リスクマネジメント事業部上席コンサルタント。看護業務に従事した後、現職。全国の医療機関や介護福祉施設向けのリスクマネジメント体制構築支援業務を行っている。
文/蜂須賀裕子 
イラスト/村山宇希
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レクリエ 2014 3・4月号

レクリエ 2014 3・4月号

80~81ページに掲載ページに掲載

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