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「ヒヤリ・ハット報告書」をどう分析するか~その[2]

「ヒヤリ・ハット報告書」をどう分析するか~その[2]

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■緊急度のもっとも高いヒヤリ・ハットからグループで分析する
選び出されたヒヤリ・ハットは、必ずしも1つとは限りません。しかし、1つのヒヤリ・ハットの分析と対策には半年以上の時間がかかるので、緊急度の高く、その時の施設の目標に合ったものを優先しましょう。

分析は、さまざまな職種や部署から6~7名のスタッフが参加してグループワークで行います。業務時間内で時間を確保し、定期的に集まってじっくり検討しましょう。グループワークの前に一人ひとりがあらかじめ分析して、持ち寄って検討するのが効率的です。次に分析の具体的な方法を見てみましょう。


■ヒヤリ・ハットを分析するための“4つの窓”
ヒヤリ・ハットの分析手法にはさまざまなものがありますが、ここでは、ヒヤリ・ハットがなぜ発生したのか、その要因を抽出しやすい「背景要因分析」の手法を用いてみます。

要因を抽出するには、まずそのヒヤリ・ハットから問題点だと思われる箇所をピックアップし、その問題がなぜ発生したのか、要因を洗い出します。要因は、「人的要因」「設備的要因」「環境的要因」「管理的要因」の“4つの窓”に分けて考えると出しやすくなります。

たとえば「カギを掛け忘れた」という問題点について、「何がそうさせたのか」という視点で要因を考えます。「人的要因」は、「看護師が」「栄養士が」などの主語をつけるとわかりやすいでしょう。

要因をどの窓に入れるかは重要ではありません。迷う場合はとりあえず「環境的要因」に入れる、という程度の判断でかまいません。4つの窓に振り分けるのは、要因を出しやすくするためです。

※泉 泰子
損保ジャパン日本興亜リスクマネジメント株式会社医療リスクマネジメント事業部上席コンサルタント。看護業務に従事した後、現職。全国の医療機関や介護福祉施設向けのリスクマネジメント体制構築支援業務を行っている。
イラスト/saki、村山宇希

この記事が掲載されている号

レクリエ 2014 5・6月号

レクリエ 2014 5・6月号

76-77ページに掲載ページに掲載

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