“振り返り”でわかる
認知症の人への対応~チームケア【4】経験が浅いスタッフがいるケース
こんな対応をしてみましょう
ほかのスタッフと連携し、チームの一員であることが意識できる働きかけをしてみましょう。ケアの経験が浅かったり、チームケアの経験がなかったりする人の中には、複数のスタッフが連携して1人の利用者にかかわるイメージが抱けない人もいます。
ケアがうまくいかない場合、ほかのスタッフに悩みを打ち明けられない人もいるでしょう。このようなスタッフに対しては、チームケアのメリットを理解してもらうことが大切。利用者を複数の視点で見ることで、1人では気づけないことを発見できる点、さまざまなケアの発想が生まれたりする点などを説明します。また、チームの一員であることを意識してもらうため、ケアの節目節目で、利用者の様子を聞くといいでしょう。
対応のポイント
● チームケアの経験が浅いスタッフのケアがうまくいった時に「どうしてうまくいったか?」を聞き、それを繰り返すことで、情報を共有することの大切さ、すなわちチームケアの大切さに気づいてもらいます。
● 聞く時は、「どんなことを言ったら○○さんがあんな笑顔になったの?」など、具体的な対応や言葉かけを聞きます。
監修/六角僚子
独協医科大学看護学部在宅看護学領域教授。看護師、保健師、介護支援専門員でもある。NPO法人認知症ケア研究所代表理事を務め、茨城県水戸市を中心に「デイサービスセンターお多福」などを運営する。
文/高野千春 イラスト/中小路ムツヨ
独協医科大学看護学部在宅看護学領域教授。看護師、保健師、介護支援専門員でもある。NPO法人認知症ケア研究所代表理事を務め、茨城県水戸市を中心に「デイサービスセンターお多福」などを運営する。
文/高野千春 イラスト/中小路ムツヨ