見直そう!「医行為ではない行為」
知っておきたい緊急時の対応「転倒・転落」
高齢者に多く見られる事故は、命の危険にもつながります。日頃から介護の現場で予防するのはもちろん、いざというときの対応も身につけておくと慌てません。なお、介護職だけで判断せず、必ず医療職と連携しましょう。
高齢になると、筋力やバランス力の低下から平坦な場所でも転倒したり、階段を踏み外して転落したりします。また、焦り、不安などの心理状態も転倒につながります。
対処法
●意識、出血、手足のしびれ、嘔吐などの有無を確認。
●意識がない、大量に出血している、頭部を打っている、吐き気や激しい痛みがある時は、すぐに救急車を呼ぶ。
してはいけない
●体を強くたたく、ゆさぶる。
●頭を動かす。
●麻痺している側を下にして寝かせる。
以上は、症状を悪化させることがあります。
監修/関 弘子
看護師として病院勤務を経て、短期大学、専門学校にて老年看護学を担当。千葉県看護協会、国際医療福祉大学看護生涯学習センターにて看護管理者教育に携わる。複数の病院にて人材育成およびマネジメントを経験。現在、株式会社Leap 取締役兼統括部長。医療・介護職向けの研修などを行っている。
イラスト/中村 知史