見直そう!「医行為ではない行為」
知っておきたい緊急時の対応「溺水」
高齢者に多く見られる事故は、命の危険にもつながります。日頃から介護の現場で予防するのはもちろん、いざというときの対応も身につけておくと慌てません。なお、介護職だけで判断せず、必ず医療職と連携しましょう。
入浴の際に「見守り」だけでよいという利用者ほど、転倒や溺水をしやすいので要注意。
対処法
●まずは水面から顔を出させ、ほかの職員や医療職を呼ぶ。
●浴槽から引き上げる(一人で難しい時は栓を抜いて顔が出るまで湯量を減らす)。
●意識がなければ、すぐに救急車を呼ぶ。
●意識がある場合でも、医療職に連絡し、気道を確保し、タオルや毛布で保温する。肺に水がたまっている可能性があるので、必ず受診を。
監修/関 弘子
看護師として病院勤務を経て、短期大学、専門学校にて老年看護学を担当。千葉県看護協会、国際医療福祉大学看護生涯学習センターにて看護管理者教育に携わる。複数の病院にて人材育成およびマネジメントを経験。現在、株式会社Leap 取締役兼統括部長。医療・介護職向けの研修などを行っている。
イラスト/中村 知史