介護ステップアップ講座
「キャリアパス」による介護の質の高め方~その1
検討されている、新資格制度「認定介護福祉士制度」とは
現在、介護福祉士資格を取得したあとのステップアップとして、「認定介護福祉士制度」が検討されています。
高いケア実践能力をはじめとして、「現場のリーダーを教育できる」「他職種と連携・協働することができる」といった、より幅広いスキルを持った介護職員を養成することが、この制度の目的です。介護の現場で、認定介護福祉士が機能することにより、職場全体の介護スキルが引き上げられるのはもちろんのこと、さまざまな職種を超えたスムーズな連携が実現すれば、利用者により質の高いケアを行うことができるようになります。
前述のように、従来は介護福祉士の資格を取得したあとのキャリアパスが明確に示されておらず、現場で働く人が将来像を描きにくいという問題がありました。そのため、現場から離れてケアマネジャーなどに転向する人も多かったようです。
こうした問題を解決するために、初任者研修から実務者研修、介護福祉士を経て、認定介護福祉士へといたる道筋が、実現に向けて検討されています。これにより、誰もがキャリアに応じた介護実践力を習得することができ、意欲を持って将来像を描くことができる、新しいキャリアパスが生まれようとしているのです。