アジア各国からの受け入れ開始
今年6月、日本・ベトナム間の経済連携協定（ＥＰＡ）により、ベトナムから看護師・介護福祉士の候補者138名（看護師候補者21名・介護福祉士候補者117名）が入国しました。彼らは約2ヶ月半の日本語研修・導入研修などの後、8月15日から各受け入れ病院・介護施設での就労に入っています。一定期間の就労の後、日本の看護師および介護福祉士の国家試験に挑戦することになります。

ＥＰＡによる看護師・介護福祉士候補者については、すでにインドネシアとフィリピンからの受け入れが行われています。昨年7月末現在では1800名以上が来日し、現在でも700名以上が現場就労を続けています。

国際厚生事業団の調査では、看護師・介護福祉士候補ともに、利用者やその家族、職員側の反応は7割以上が「良好」「概ね良好」となっています。また、インドネシアからの来日者の場合は「温厚で親切、目上の者を敬う」、フィリピンからの来日者では「ホスピタリティーが高い」といった長所も指摘されています。

ただし、彼らのすべてがいつまでも日本で働き続けることができるわけではありません。基本的な在留期間は3～4年で、その間に国家試験をパスできないと原則として帰国を余儀なくされます。国家試験への挑戦は、看護師の場合1年1回の計3回ありますが、介護福祉士の場合は原則1回のみ（例外あり）です。

すでにインドネシア、フィリピンからの候補者のうち500名以上が帰国しています。国や事業団は、訪日前の日本語研修の拡充や就労から国家試験までの学習プログラムの策定などを進め、就労定着を図ろうとしています。