認知症ケア「認知症の方の関心をそらす気分転換のケア」【3】
気分転換のケアのポイント
「気分転換」といっても、気分のみを変えようとしてはうまくいきません。気分をよくしようとするよりも、現在の本人の気分や気持ちを受け止め、何を求めているかを探るようにすると、次の場面・状況に進むためには、どうすればよいかが見えてくるでしょう。
第一段階 求めていることを探る
・表情・しぐさから読み取る
・話を聞いて受け止める
第二段階 利用者の気分の変化に合わせて、いろいろ試してみる
・環境を変える
・スタッフを変える
・使う道具を変える
・人の力を借りる
・タッチングで距離を縮める
・新聞や音楽などを使う
第三段階 関心を違う方向に向けることで、気分が変わることがある
働きかけを行いながら、会話をし、徐々に相手との距離が縮まったところで、関心をほかのことに誘導しましょう。気分を変えることにつながります。
監修/六角僚子
独協医科大学看護学部在宅看護学領域教授。看護師、保健師、介護支援専門員でもある。NPO法人認知症ケア研究所代表理事を務め、茨城県水戸市を中心に「デイサービスセンターお多福」などを運営する。
独協医科大学看護学部在宅看護学領域教授。看護師、保健師、介護支援専門員でもある。NPO法人認知症ケア研究所代表理事を務め、茨城県水戸市を中心に「デイサービスセンターお多福」などを運営する。