介護現場のハラスメント対策
ハラスメント対策は自分を守り、利用者のためにも役立つ
ハラスメント対策は自分を守り、利用者のためにも役立つ
「セクシュアルハラスメント」や「パワーハラスメント」など職場でのハラスメントが問題化し、どの産業においてもその対策が重要視されるようになりました。背景には分野を問わず、個人の尊厳・人格を守る意識が高まってきたことがあります。
しかし、介護の対象者(利用者)は認知症などの疾患を抱えた人がほとんどなので、利用者から受けた苦痛に対して声を上げづらい雰囲気があったり、その行為がハラスメントなのか、疾患による症状なのかわかりにくかったりするために、職員が必要以上に我慢してしまうという問題が生じやすい環境にあります。日々、ハラスメントにさらされているケースもあり、それが離職の大きな理由の1つになるなど、職員への影響は少なくありません。
近年では、その問題に目が向けられるようになってきました。現場でのハラスメントに対して適切に対応することは、自分自身やほかの職員を守り、職場環境を改善し、ひいては質のよい介護サービスに結びつきます。
1人ひとりの適切な対応が、結果的に利用者や家族のためになる、という意識を持ち、まずは、介護現場でのハラスメントについて正しく理解をしましょう。
本誌では、ハラスメント対策のポイントや事例を詳しく紹介しています。
監修/松宮良典
ふくろう法律事務所 弁護士。介護支援専門員。高齢者・障害者総合支援センター「ひまわり」運営委員、高齢者・障害者施設の顧問・第三者委員などを務める。訪問介護やデイサービスの生活相談員、ケアマネジャー、総合高齢者福祉施設副施設長を経て弁護士に。著書に『事例詳解 介護現場における苦情・ハラスメント対応の実務』(日本加除出版)など。
文/松崎千佐登
イラスト/のいぷらこ
ふくろう法律事務所 弁護士。介護支援専門員。高齢者・障害者総合支援センター「ひまわり」運営委員、高齢者・障害者施設の顧問・第三者委員などを務める。訪問介護やデイサービスの生活相談員、ケアマネジャー、総合高齢者福祉施設副施設長を経て弁護士に。著書に『事例詳解 介護現場における苦情・ハラスメント対応の実務』(日本加除出版)など。
文/松崎千佐登
イラスト/のいぷらこ