根拠のある認知症ケア
なぜ認知症ケアに“根拠”が必要か?
介護現場では、介護者の経験やカン、価値観に基づいて認知症ケアが行われている場合が少なくありません。しかし、そのような、個々の介護者の主観に頼ったケアでは、一貫した質の高いケアを提供することは難しくなります。介護者一人ひとりの“ケア観”が異なると、チームケアに支障が生じます。また、提供されるケアに一貫性がなくなるため、利用者が混乱し、行動・心理症状(BPSD)の原因になることもあります。
現場の足並みを揃えるには、施設内に一定のケア観が確立されていることが必要です。そして、ケア観を一致させるには、「なぜこの利用者に、このケアが必要なのか?」「このケアは利用者にどういう効果があるのか?」といった明確な“根拠”が不可欠です。
本誌では、根拠のあるケアのために必要な認知症の知識とメソッドをご紹介します。
監修/里村佳子
社会福祉法人呉ハレルヤ会 呉ベタニアホーム理事長。広島国際大学臨床教授、広島県認知症介護指導者、広島県精神医療審査会委員、呉市介護認定審査会委員。2017年、訪問介護ステーション「ユアネーム」(東京・荻窪)を開設。著書に『尊厳ある介護』(岩波書店)。
文/森 麻子 イラスト/藤原ヒロコ
社会福祉法人呉ハレルヤ会 呉ベタニアホーム理事長。広島国際大学臨床教授、広島県認知症介護指導者、広島県精神医療審査会委員、呉市介護認定審査会委員。2017年、訪問介護ステーション「ユアネーム」(東京・荻窪)を開設。著書に『尊厳ある介護』(岩波書店)。
文/森 麻子 イラスト/藤原ヒロコ