事例で学ぶ認知症ケア
怒鳴って職員を突き飛ばす利用者への対応を考える
集団で体操を行う時間になると、嫌がって家へ帰ろうとするKさん。いつもはなんとかなだめていたのですが、新人の職員が手を引いて止めようとしたところ、Kさんは怒鳴って職員を突き飛ばしてしまいました。
Kさんの生活歴
●73歳。妻と娘の3人暮らし。要介護3 。
●元中学校の国語教師。教務主任まで務め、校外の視察や研修への参加も多かった。
●退職後6年めぐらいから物忘れが始まり、同じ話をくり返すようになって、たびたび妻と口論に。次第に暴力を振るうことが多くなり、デイサービスを利用するようになる。
●自分が認知症であることを理解していない。
●デイサービスに通うことに対しては特に抵抗はないが、体を動かすアクティビティは苦手。
●かつて国語を教えていたこともあり、書道や本に関心を持っている。
行動や生活歴から、Kさんに暴言・暴力が現れる原因を考えてみましょう。
本誌では事例をもとにうまくいったポイントや詳しい解説を掲載しています。
監修/服部安子
社会福祉法人浴風会本部浴風会ケアスクール校長、日本大学歯学部医療人間科学教室 非常勤講師、社会福祉士、精神保健福祉士、介護支援専門員、アドバンスソーシャルワーカー。障害者福祉の地域実践を経て、老人福祉施設の立ち上げ・運営に30年余り携わる。著書に『認知症ケアの真髄』などがある。
文/高野千春 イラスト/ホンマヨウヘイ
社会福祉法人浴風会本部浴風会ケアスクール校長、日本大学歯学部医療人間科学教室 非常勤講師、社会福祉士、精神保健福祉士、介護支援専門員、アドバンスソーシャルワーカー。障害者福祉の地域実践を経て、老人福祉施設の立ち上げ・運営に30年余り携わる。著書に『認知症ケアの真髄』などがある。
文/高野千春 イラスト/ホンマヨウヘイ