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川崎市麻生区が「もの忘れガイドマップ」を発行
認知症の当事者や家族の意見を反映させて作成
神奈川県川崎市麻生(あさお)区では、2018年末に「あさおもの忘れガイドマップ」を発行し、区内で配布しています。今までどおり自分らしい生活を送るために、地域で過ごせる場所の紹介など、認知症の人が活用できる情報が掲載された冊子です。2015年より同区が実施している「あさおオレンジプロジェクト」は、行政や地域包括支援センター、認知症家族会、認知症サポーターなどのメンバーで構成され、このマップの作成も手がけました。
認知症は早い段階での対応が重要なため、もの忘れが気になる方や家族が手に取りやすいよう、「認知症」ではなく「もの忘れ」と表現しました。そして、何より特徴的なのは、当事者や家族の意見を取り入れたことです。
中面には、麻生区の地図上に認知症カフェや地域包括支援センターの場所が記されています。また、当事者や家族が参加できるグループや会も一覧で紹介されています。
表面では、早期発見の大切さを説明するほか、相談できる機関や活用できるサービスを認知症の段階別に整理。「一足先に認知症になった私たちからあなたへ」と題したメッセージが添えられており、当事者ならではのアドバイスも紹介されています。
文/田中 元