ヒヤリ・ハット報告書が「気づき」力をつける!
ヒヤリ・ハット報告書のよくある事例【3】排泄
便座から車いすへ移乗する際、床に座り込んでしまった。
内容
【悪い例】トイレ介助時に〇〇様が倒れてしまった。
【良い例】14時30分、排泄が終わり車いすへ移乗する際に、車いすのアームサポートに手が届かず前のめりになり、そのまま床に両膝をついて座り込んでしまった。
アドバイス
誰が読んでも状況がわかるように、できるだけ具体的に書きましょう。
対応とまわりの状況
【悪い例】特に外傷はなさそうだったので、そのまま部屋に戻ってもらった。
【良い例】〇〇様に痛みはないか確認したところ「大丈夫」と返事があった。膝や腰の外傷は見当たらなかった。車いすに座ってもらいフロアまで誘導し、様子を見ることにした。ケアワーカーと看護職に報告。その後、痛みの訴えはなく3時のおやつを食べ、TVを観て過ごす。
アドバイス
推測や主観的表現は避け、見たままを時系列で正確に書きます。
本誌では「原因と問題点」「今後の対策」を事例を交えて解説しています。
監修/浦尾和江
田園調布学園大学人間福祉学部社会福祉学科介護福祉専攻教授。東京都介護福祉士会理事、介護福祉士、社会福祉士、介護支援専門員。著書に『介護職のための根拠に基づいた記録の書き方(共著)』など。
イラスト/尾代ゆうこ
田園調布学園大学人間福祉学部社会福祉学科介護福祉専攻教授。東京都介護福祉士会理事、介護福祉士、社会福祉士、介護支援専門員。著書に『介護職のための根拠に基づいた記録の書き方(共著)』など。
イラスト/尾代ゆうこ