介護エンターテイナー⽯⽥⻯⽣先⽣監修
⼿と脳を鍛える!脳トレ指体操
指を動かすことは脳にも身体にも効果的
指先を刺激すると脳が活性化すると言われています。さらに手指を動かしながら声を出すことで、より効果が高まります。
指の体操がおすすめなのは、座ったままどこでも安全に行うことができるから。指に刺激を与えるだけでも効果的なので、認知症の中・重度の人にもぜひ行ってほしいと思います。
行うにあたっては、毎日少しの時間でも継続することが大切です。1つの体操につき、2〜3パターンの体操を紹介していますので、どんどんチャレンジしてみてください。
「難しい」と感じている時のほうが、脳は活性化しています。失敗しても気にせず、みんなで笑い合って楽しい気持ちで体操しましょう。
こんな効果があります!
1 脳が活性化する
手指をしっかり動かすことで、脳が活発に動きます。動かすことが難しい場合は、指先を触るだけでも効果的です。
2 生活動作がスムーズに
「箸を持つ」「ボタンを閉める」「ドアノブを握る」など、さまざまな生活場面で手指の動きは大切です。指の体操によって、生活動作の維持・向上に期待ができます。
3 達成感が得られる
指の体操はいつでもどこでも、誰でも気軽に行えます。道具を使わずに簡単にでき、達成感が得られます。
4 誰でも取り組みやすい
全身を大きく動かすものや、下肢を動かす体操ができない人でも、手指なら動かすことができます。片麻痺の人には、片手でできるところだけでも行ってもらいましょう。
準備体操
指の体操を行う前に、手や指をよく動かしておきましょう。
手ぶらぶら
両手を上げて、手首から先をぶらぶらと振る。5秒ほど行ったら介護者が「ストップ」と言って止め、3セットほどくり返す。
本誌では、手ぶらぶらのほか、3つの準備体操や、あたまを使って楽しくできる5つの脳トレ指体操、要介護度が高い人向けのやり方も紹介しています。
作業療法⼠、ケアマネジャー、芸⼈。⼤阪よしもとの養成所を卒業後、介護施設で作業療法⼠として働きながら、フリーのお笑い芸⼈に。芸⼈活動での経験を⽣かし、「⼈⽣のラストに笑いと⽣きがいを」をモットーに、「介護エンターテイナー」として活動している。(⼀社)介護エンターテイメント協会を設⽴し、セミナー講師・イベントゲストとして⽇本全国を⾶び回る。
写真/⼩澤達也(Studio Mug)