医療連携での介護職の役割
高齢者によくみられる症状への適切な対応
脱水
体の中の水分量が少なくなって起こる症状です。脱水が進むと意識障害が起こり、命の危険もあります。高齢者の場合、体内の水分量が減少しているうえ、体の機能が低下して喉の乾きを感じにくくなっているため、脱水に陥りやすくなります。
脱水になっても、本人には自覚症状がないので、周囲が注意することが重要です。
【介護職ができること】
●こまめな水分補給
●いつもより元気がない、食欲がないなどの症状がみられる時は、スポーツドリンクを飲ませる
●いつもより皮膚に張りがなく、カサカサしていないか、口の中が乾燥していないかをチェック
【こんな時は医療職へ】
●意識がない時
不眠
高齢になると日中の活動量が低下するので寝付きが悪くなったり、眠りが浅く何度も目が覚めたりすることが少なくありません。
ただし、日中に長い昼寝をすると生活リズムが崩れて、夜に眠れなくなる悪循環に陥ります。デイサービスや施設では、できるだけ活動的に過ごせるよう心がけましょう。
眠れないことがストレスになることがあるので、「眠れない時は無理に寝ようとせず、起きていればそのうち眠くなりますよ」とアドバイスを。
【介護職ができること】
●レクリエーションなどで、日中の活動量を増やす
【こんな時は医療職へ】
●病気が隠れていることがあるので、不眠だということを報告する
●不眠による食欲低下
食欲不振
昼は食べなかったけれど、夕食は食べられたという場合は、あまり問題ありませんが、3食続けて食べられない時は、何らかの病気が原因の場合があるので、医療職に報告しましょう。
また、認知症が進行すると、食事をそしゃく咀嚼して飲み込むことができなくなることがあります。
【介護職ができること】
●脱水に陥らないよう、水分補給をさせる
【こんな時は医療職へ】
●3食続けて食べられない
●認知症の人で、食べられなくなった