現場レポート
多職種チームカンファレンスで高齢者のQOLをサポート【1】
東京都世田谷区にある、介護付き有料老人ホーム・トラストガーデン用賀の杜。ここでは週に一度、まだ全国的にも珍しい、介護職を含めた多職種チームカンファレンスが開かれています。その様子を取材しました。写真右手前から医師、ケアスタッフ、看護職、左手前から事務スタッフ(書記担当)、ケアマネジャー、理学療法士。
介護職ならではの視点を生かして
多職種チームカンファレンスの出席者は、当施設のホームドクターを務める大蔵 暢医師のほか、ケアスタッフ(介護職)・看護職・理学療法士(リハビリ担当)・ケアマネジャー・事務スタッフの6人です。
忙しい合間を縫って毎週水曜日の午後の1時間を確保し、入居者の現状報告と評価、今後のケア方針について話し合っています。入居者1人当たり30分の時間配分なので、毎回のカンファレンスで取り上げられるのは2人ずつ。入居者になんらかの問題があるかどうかにかかわらず、全員が検討の対象となります。
ケアスタッフが報告するのは主に日常生活動作や普段の生活の様子について。「確かな足取りで杖歩行しており、問題ないようです」「食事のときは、○○さんのお世話をよく焼いています」
「ご本人の希望で、巡回で訪室はしていません」などと、生活に密着した視点から観察したところを述べていきます。あくまで専門職の一人として、介護職ならではの視点からフラットな立場でカンファレンスにかかわっているのが印象的でした。