介護ステップアップ講座
歩行補助用具の正しい選び方 その2
施設内で「危ない場面」があれば、それが起きた理由と環境を見極める!
歩行補助用具を見極めるメリットは、「利用者がラクに動けるようになること」です。快適に移動ができれば、「別の居室のお友達に会いに行こう」という気持ちになることもあり、こうした楽しいコミュニケーションが増えれば、デイサービスや施設で過ごす時間にも張り合いが出るからです。なかには「施設によく来る猫に会いに行くのが楽しみ」という利用者もいるそうです。
また、歩行車、シルバーカーには荷物入れやお盆がついているタイプがあり、「誰かに何かをおすそわけしたい」といった感情が生まれることも。つまり、「できること」が増えれば、生活の質も上がるのです。用具の見極めでは、こうしたQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を上げてくれる機能にも注目しましょう。
逆に、適した歩行補助用具を使っていても、「つまずいた」「転んだ」といった危ない経験をすると、動こうという気持ちが削がれてしまいます。事故を免れても恐怖体験は記憶に残りますから、そのような時は、介護者は徹底的に状況を確認しましょう。
動こうと思った動機、危ないことが起きた環境、原因、また用具のどこが問題だったのかなどは、他の利用者にも役立つケーススタディーとなりますし、危険な出来事を繰り返さないためにも、こうした情報の共有は大切です。
この記事が掲載されている号
レクリエ 2014 7・8月号
66-67ページに掲載ページに掲載
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