介護者が知っておきたい
病気と対処法~糖尿病のフットケア
潰瘍(かいよう)や壊疽(えそ)に発展する足の病変に注意
糖尿病の人はタコや巻き爪、水虫(足白癬:あしはくせん)などがもとで傷ができ、足に潰瘍や壊疽ができやすくなっています。
足の傷は、神経障害があるので痛みを感じにくく、悪化しても気づかないことや、血流の障害で悪化しやすくなります。さらに菌が入って感染することで潰瘍や壊疽に発展してしまうのです。最悪の場合は足を切断する例もあります。
視力が低下し、体の動きが鈍くなっている高齢者は、自分自身の足先や足裏を観察することがなかなか困難です。ですから、介護者は入浴後や着替え時などに利用者の足をチェックしましょう。足裏、指と指の間もしっかりと見てあげましょう。深爪、靴ずれ、低温火傷なども、悪化させると治りにくくなります。
まず清潔を心がけます。足に合った靴や靴下も必要です。ただし、靴下で患部を隠して悪化させてしまう人もいるので注意する必要があります。フットケアは壊疽を予防するだけでなく、快適に歩けるなどQOLの向上にもつながります。
~荒木 厚
地方独立行政法人・東京都健康長寿医療センター内科統括部長。日本糖尿病学会専門医・指導医。医学博士。京都大学医学部卒業後、英国ロンドン大学、米国ケースウェスタンリザーブ大学に留学。専門は老年医学、糖尿病、動脈硬化。
この記事が掲載されている号
レクリエ 2013 秋号
70ページに掲載ページに掲載
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