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口腔ケア~用具の準備
歯や舌など口腔内の状態は、全身の健康状態と深い関わりがあります。全身の健康の維持向上のために口腔ケアの基本を知っておきたいものです。歯科衛生士の柳橋巳智子さんにうかがいました。
口は健康のバロメーター。毎日のケアを見直しましょう
口には「食べる」「話す」「呼吸する」「表情をつくる」などさまざまな役割があります。特においしい食事を食べることは、体の健康を保つだけでなく、暮らしをより豊かにしてくれます。
ですから、利用者の口腔内の健康には注意を払うことが大切です。虫歯や歯周病、口臭の予防、また、口の乾きや食事中のむせにも注意が必要です。口の中の汚れが誤って気管に入り込むと誤嚥性肺炎を引き起こす原因にもなりますので、十分な配慮が望まれます。
口の健康を保つために不可欠なのは毎日のケアです。食後の歯磨きは口腔ケアの基本ですが、毎食後、歯磨きをしていても、きちんと磨けている人は意外に少ないものです。また、歯がないから、入れ歯だから、口から食事を摂っていないから、歯磨きは不要だと考える人もいるようですが、新陳代謝によってはがれ落ちる口の中の粘膜なども細菌が増える原因となります。
口腔ケアには、口の中の清掃と、口腔機能のリハビリという2つの目的があります。そして、この2つを上手に組み合わせることで、ケアの効果はより高まり、利用者の生きる意欲やQOLを向上させることができるのです。
口腔ケアを実践しましょう
用具の準備
口腔ケアに必要な用具の基本は歯ブラシですが、頬の内側や舌など粘膜のケアには口腔ケア用のスポンジブラシなどがあると便利です。口腔保湿ジェルがあれば、口腔内のうるおいがキープできるだけでなく、口の中が乾燥している方に使用すると粘膜の汚れも取りやすくなります。また、介助するときには、感染予防のため必ず使い捨てのグローブ(手袋)を着用しましょう。
歯磨きを行う場合は、必ず入れ歯をはずすこと。介助するときは、まずは「歯磨きをする」ということを伝え、利用者の緊張感をほぐしながら磨いていきましょう。
~柳橋 巳智子(デンタルサポート総合研究所 歯科衛生士)
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