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介助・ケア

入浴・着脱レク

入浴・着脱の改善に必要な4つのポイント

入浴・着脱の改善に必要な4つのポイント

入浴や衣服の着脱動作に大きな影響を与える、バランスや関節可動域にアプローチする動きや、より効果的な姿勢を4つのポイントに分けてご紹介します。

1 座位バランスの保持
浴槽の端に座り、下肢(かし)を上げて浴槽をまたぐ練習が一般的で大切な動作ですが、下肢を上げる前の状態がよくないまま練習してしまう人がほとんどです。骨盤(こつばん)を後方に倒して行ったほうが股関節(こかんせつ)の関節可動域に余裕が出て、上げやすくなります(上図)。

2 下肢の浴槽またぎ練習
浴槽をまたぐためにはひざを伸ばした状態で行いますが、腸腰筋(ちょうようきん)だけではなく大腿四頭筋(だいたいしとうきん)も同時に働かせた運動になります。

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3 上肢の動く範囲の改善
上肢(じょうし)の動きの基礎となる肩関節(かたかんせつ)は、肩甲骨(けんこうこつ)の動きによって大きな可動範囲を得ています。衣服の着脱動作は、上肢の動く範囲が狭くなると行いにくくなるので、肩甲骨周囲の筋肉を普段からストレッチして硬くならないようにします。

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4 下肢の引き上げ
下半身側の着脱動作や入浴時の洗体では、足先にまで上肢の指先が届かないと、ズボンや靴下を脱いだり、洗ったりすることができません。その際、上半身を下げると、脊椎(せきつい)や背筋(はいきん)等に負担を蓄積させ、腰痛の原因になるので、下肢を上げるようにしましょう。

 

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監修/尾渡順子 社会福祉法人 興寿会 教育実践研修センター、認知症介護レクリエーション実践研究センター所長代理。介護現場での実践者として日本各地でレク研修を行っている。 監修/熊崎敦子 社会福祉法人 興寿会 老人デイサービス興寿苑介護福祉士。 監修/田中義行 株式会社大起エンゼルヘルプ理学療法士。一般社団法人日本介護技術協会理事。更なる技術や知識向上を目指し、介護技術の開発や介助が困難な事例の対応方法などを研究している。 イラスト/イシカワモトコ フジサワミカ
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この記事が掲載されている号

レクリエ 2017 5・6月号

レクリエ 2017 5・6月号

23ページに掲載

おもなレク
  • みんなで作る壁画 満開の藤棚
  • こいのぼりの吊るし飾り
  • ホットプレートで作る蒸しパン
  • 入浴・着脱のためのレク
  • ケアに生かす介護記録の書き方
  • 認知症ケア~入浴の声かけ編

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