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認知症初期集中支援「にこっとチーム」
国は新オレンジプランに基づき、平成30年度までに全市町村での「認知症初期集中支援チーム」設置を義務づけました。しかし、多くの自治体ではいまだ手探りの状態が続いています。
そうした中、神奈川県横須賀市では、新オレンジプラン以前から認知症の人の早期相談・早期対応を進めるために行ってきた相談事業の実績をもとに、平成28年度横須賀版・認知症初期集中支援チーム「にこっとチーム」を設置、10月より本格稼働させています。
同チームは市の高齢福祉課に設置され、認知症専門医1名と医療・介護系の専門職2名以上(地域包括支援センターおよび市職員)で構成されています。対象となるのは、市内在住で40歳
以上の認知症の人、またはその疑いがある人の中で、【1】医療・介護サービスを受けていない(あるいは中断している)人や、【2】医療・介護サービスを受けていても「症状が顕著で、家族が対応に苦慮している」というケースです。
相談は包括や高齢福祉課で受け付け、専門職による初回訪問でのアセスメントとともに、情報提供などを通じて本人・家族との関係づくりを進めます。それをもとに原則月1回のチーム員会議を行ない、チームでの支援の決定とその支援方針の検討・決定を行います(必要に応じてかかりつけ医やケアマネも参加)。その後、方針に沿って、訪問などによる受診等の勧奨や助言などの支援を半年ほど行います。
なお、年2回開かれる認知症高齢者等支援連携会議は、チームの活動状況の検討を含む、認知症施策全体について話し合われ、チームの活動を土台で支える存在となっています。