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国内介護市場の有望分野は?
総合マーケティングビジネスを手がける株式会社富士経済が、『Welfare 関連市場の現状と将来展望2016』を発刊しています。介護福祉関連のサービスや用具・用品、関連機器に関する国内市場の調査結果(同社の専門調査員による関連企業・団体などへのヒアリング調査など)をまとめたものです。
調査項目は、機器・器具・システムが14品目、消耗品・用具・用品が18品目、サービスが5品目。これらの市場の中から、5年後の21年度に向けて、特に大きな成長が予測される5つをピックアップしています。
もっとも成長著しいと予想されるのが、歩行や移乗のサポートに資する介護福祉ロボットで、21年度の市場予測は155億円、対14年度比で実に19.4倍としています。
厚労省は15年4月から地域医療介護総合確保基金での介護ロボット導入助成をスタートさせていますが、これが大きな追い風になるという予測を根拠としています。
次に、高齢者向けコミュニケーションロボット。21年度の市場予測は17億円で、対14年度比の3.4倍。こちらも有望市場には変わりありませんが、導入やメンテナンスのコストが高いことから、右記の介護福祉ロボットと比較して緩やかな成長と見込んでいます。
今後は、介護保険の福祉用具貸与の対象品目となるかどうかが、成長の加速を左右するカギとの指摘も見られます。
以下、手すり(対14年度比で2.8倍)、高齢者向けシューズ(約1.58倍)、福祉用具貸与サービス(約1.49倍)となっています。このほか、注目トピックとして、高齢者施設動向、介護事業者における人材確保と育成、産官連携の状況なども掲載しています。
写真は歩行支援機“ACSIVE(アクシブ)”。電力を使わずに歩行をアシストする。介護ロボット市場は今後成長が見込まれる分野。
市場調査の詳細は株式会社富士経済