介護現場のリスクマネジメント
異食の防止と対応のポイント その1
異食のある利用者がいたら常にリスクコントロールを
異食とは、認知症の人に見られる症状の一つで、食べ物ではない物を口に入れることです。食事は残すのに異食をするなど、空腹感と関係なく起こり、あらゆるものが対象になるため、常にリスクコントロールが必要です。
まず個別の対応として、「何を異食したか」「それを止めたらほかのものに移るか」などを観察しながら対応します。異食の対象が次々と変わり、予想外のときに予想外のものを食べるといった場合には、施設としての対応にも限界があります。あまりにひどい場合は、精神科への相談も必要になります。
泉 泰子
損保ジャパン日本興亜リスクマネジメント株式会社医療リスクマネジメント事業部上席コンサルタント。看護業務に従事した後、現職。全国の医療機関や介護福祉施設向けのリスクマネジメント体制構築支援業務を行っている。