土に触れ、植物を育てる
園芸療法において独自の手法が注目されるデイ【2】~利用者の状況に合わせた配慮を
農作業を楽しむための工夫
利用者の多くは、もともと土いじりが好きな人たち。畑の知識が豊富な人は自主的に手入れをしますが、経験のない人や認知症の人は、スタッフのサポートが必要です。
認知症であっても、迷ったり集中が途切れたりした時、「次、どうしますか?」といった声かけで、農作業を楽しめます。しかし、認知症のレベルによっては、何を育てるか意思表示をするのが難しい人も。その場合は、写真や周りの人が育てている植物を見せて、いくつかの選択肢から選んでもらうようにしています。
また、認知症が進むと、以前できていた作業ができなくなることもあります。そんな時は草抜きや肥料を与えるなどやさしい作業に切り替え、間接的にかかわってもらいます。
利用者の多くは週1~3回程度の利用のため、水やりや最低限の手入れはスタッフが代わって行います。しかし、できるだけ自分で行ってもらうようにしています。
「枯れたり実がならなかったり、うまくいかなかったら、そこから何をすべきか、利用者に主体的に考えてもらいます」(石神さん)。
デイサービスセンター晴耕雨読舎
文/オフィス朔 写真/内藤貞保
文/オフィス朔 写真/内藤貞保