介護保険改正で介護現場はどう変わる?
改正後のレクの考え方・あり方「レクリエーションは 軽視されている?」
今回の介護保険制度改正の方向性を見る限り、これまで通所サービスや入所サービスで取り組んできたレクリエーションやアクティビティが軽視されてしまっているように見えます。
政府の方針や介護報酬改正の内容をみると、要介護者の心身機能を専門的な訓練で回復させたり、看取りや医療的ケアの必要な人への支援を行うことを重視したりと、「医療寄り」の制度へと急速に姿を変えているかのようです。軽度者へのレスパイト機能は軽視され、小規模で個別的なケアを行ってきた通所介護のありようも問い直されています。
これらはいずれも介護保険制度の財政問題に端を発しており、給付のためのお金の配分を「重点化」(より重度の人に優先的にサービスを提供する)することを意識したものといえます。
こうなると、レクリエーションなどに積極的に関わってきた介護職員は、自分たちの役割が軽視されているように感じるかもしれません。
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(2015/05/14公開予定)
監修・執筆 高野龍昭
東洋大学ライフデザイン学部准教授。社会福祉士、介護支援専門員。在宅介護支援センターのソーシャルワーカーや、居宅介護支援事業所でケアマネジャーとして活躍後、現職。『これならわかる〈スッキリ図解〉介護保険第2版(2015年)』(翔泳社)ほか著書多数。
東洋大学ライフデザイン学部准教授。社会福祉士、介護支援専門員。在宅介護支援センターのソーシャルワーカーや、居宅介護支援事業所でケアマネジャーとして活躍後、現職。『これならわかる〈スッキリ図解〉介護保険第2版(2015年)』(翔泳社)ほか著書多数。