認知症ケア「心理段階に合わせた家族のサポート」【3】
家族交流会や家族会など地域の支援を上手に活用
介護を行っている家族の交流会・家族会などへの参加も、介護に悩んでいる人にとっては大きな拠り所になります。実際の体験を話し合い、抱える問題・不安を相談できる場があることで、元気を取り戻し、介護に対し前向きになれるのです。
交流会を実施することが難しい時は、地域の社会福祉協議会や地域包括支援センターなどがそうした情報を把握しているので、問い合わせるといいでしょう。
一方、家族が趣味や気分転換の時間を持つことができ、休息が必要な時に休めるよう、ケアプランにショートステイを組み込むなど、家族の生活にも配慮します。家族と生活状況やケア内容について話し合い、「一緒にケアをしていきましょう」という姿勢を示すことも大切です。
■家族ケアの5つのポイント
・なるべく早い受診・診断を促す
・家族の心理段階に合った支援を
・家族の訴えは否定せず、日々の介護をねぎらう言葉がけを
・家族交流会・家族会への参加を
・家族の生活も考慮して
※六角僚子
東京工科大学医療保健学部看護学科教授。看護師、保健師、介護支援専門員でもある。NPO法人認知症ケア研究所代表理事を務め、茨城県水戸市を中心に「デイサービスセンターお多福」などを運営する。
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