独自の音楽アクティビティのデイ
太鼓による「心身の活性化」と「身体機能向上」効果【2】
“できないことを見つける”のも音楽アクティビティの目的の一つ
この日は、ヘルスリズムスのほかに、「ミュージックフープ」というツールを使った音楽アクティビティを行いました。ミュージックフープは、適度な弾力性と柔軟性を持つチューブで、接続ボタンの着脱で輪っか状にも棒状にもなります。チューブの中には細かい鉄の粒が入っていて、動かし方次第でマラカスや波のような音がします。
このミュージックフープを使い、上肢・下肢の各部を伸ばしたり、音楽にのってリズミカルな動きをしたり……。なかには、腹筋を使って両足を上げるような難しい動作もありましたが、参加した皆さんは難なくこなしていました。輪になったフープを2人で持ち、ペアでさまざまな動作をしたり、全員のフープをつないで大きな輪にして動かしたりと、協調性が必要な動きも盛り込まれています。
「もちろん、うまくできないこともあります。しかし、そういう部分を見つけるのも、このアクティビティのねらいです。楽しんでいただきながら、利用者さんの身体状況や認知機能の衰え、協調性などをチェックすることができるのです」(山口さん)
「デイサービス ルーチェ」では、アクティビティを通じて把握した状況に応じ、その人に合うプログラムを組み込んでいくようにしています。
特定非営利活動法人鼓響 デイサービス ルーチェ(千葉県我孫子市)
「施設で行うすべての活動はアクティビティ」との考え方のもと運営。そのため、一般の住宅をあえてバリアフリーにせずに使用する。畑作りに協力してもらうなど、近隣住民との信頼関係も厚い。
文/松崎千佐登 写真/磯﨑威志(Focus & Graph Studio)
「施設で行うすべての活動はアクティビティ」との考え方のもと運営。そのため、一般の住宅をあえてバリアフリーにせずに使用する。畑作りに協力してもらうなど、近隣住民との信頼関係も厚い。
文/松崎千佐登 写真/磯﨑威志(Focus & Graph Studio)