茨城県と東京都に、デイサービスや介護付有料老人ホームなどを展開しているケアレジデンス。なかでも注目を集めているのが「利用者が選ぶ１日」をモットーに先進的なサービスを提供している大規模デイです。立ち上げから携わっているケアレジデンス東京アネックス施設長・萩野裕道さんにお話を伺いました。

自分好みの１日を楽しめるデイサービスを目指して
――御社の事業について教えてください。
当社は、茨城県と東京都で病院や介護施設、保育園など多事業を手掛ける北水会グループの一員として、茨城県初の有料老人ホームを開設すべく1984年に誕生しました。現在、「高齢者が選ぶ生活と介護の場を提供する」という理念のもと、有料老人ホームやデイサービスなどを運営しています。

――定員100名を超える大規模デイを開設した理由とは？
今後、自立心の強い団塊世代の利用者が増えます。それを踏まえ、みんなで一緒に同じことをするのではなく、多彩なメニューから自分の好きなことを選べるデイが必要と考えました。しかし、スペースやスタッフ数に限りがある小規模デイでは多くのメニューを用意するのは難しい。そこで大規模デイを目指しました。そして2012年、茨城県に本格的なプールやリハビリテーションルーム、カルチャールームなどを備えた最大定員200名の「コミュニティガーデン百合が丘」を設立。その後、県内で同様のデイを開設し、昨年12月には東京で最大規模となる「コミュニティガーデン東京アネックス」も開きました。

デイを生活意欲や社会性の復活につなげたい

――具体的に、どのようなメニューを用意しているのですか？
リハビリメニューとしてレッドコード、PTリハビリ、ウォーターベッド、エアマッサージ機など。ヨガやダンベル体操などトレーニングメニューもさまざま。手芸、絵画、ネイルサロン、料理教室などカルチャーメニューも多種多様です。

多彩なメニューに合わせ、職員もリハビリや体操をメインとするトレーニングスタッフ、レクをメインとするカルチャースタッフと分けて募集しています。トレーニングスタッフは体育系の大学や専門学校など介護系の学校以外からも募り、採用後に介護研修を受けてもらうことで専門性を生かした人材の確保を実現しています。

――一人ひとり違うメニューに、どうやって対応しているのですか？
当社が独自開発したタブレット用アプリを活用し、＜９時30分～10時 レッドコード＞＜10時～10時30分 編み物教室＞というように、個人の希望をもとに１日のスケジュールを立てます。スタッフはタブレットで一人ひとりのメニューを共有し、利用者様は印刷された紙を見ながら１日のスケジュールを進めていきます。