身体介助を見直そう!
車いすへ・車いすからの移乗介助を見直そう!
移乗動作ができている時のポイントの動きを押さえよう
移乗介助は介助者の腰に大きな負担をかけやすい場面です。でも、それは利用者の体に残された機能を介助の際にうまく利用していないために、介助に余分な力が必要となっているからかもしれません。
ある動作をするためには、いくつかポイントとなる動きがあります。その動きができてはじめて一連の動作を安全に行うことができます。まずは利用者ができる動きを把握しましょう。そうすれば、利用者が今もつ能力を引き出して維持することができ、さらに介助者にも大きな負担がかからなくなります。
【方向転換の前にこの動きをチェック】
・首・上半身が向きたい方向に向いているか
・できるだけまっすぐ体が起きているか
・軸足に体の重心がかかっているか
【立ち上がる前にこの動きをチェック】
・首が前に傾いているか
・上半身の重心(みぞおちあたり)が、足の支持基底面の上に移動できているか
・膝が肩幅程度に開いているか
【移乗介助の見直しポイント】
「支持基底面」ってなんだろう?
支持基底面(上の図)は体を支えるための底面のこと。立っている時は、左右の足の下とその間の領域が支持基底面となります。杖や歩行器を使うと、足だけでなく杖や歩行器が地面についているところにも支持基底面の領域が広がるため、安定します。
座っている時の支持基底面は、両足の範囲と、お尻が座面についているところ全てです。お尻の支持基底面にある上半身の重心を、足元の支持基底面に移動させることで、立ち上がれるようになります。
■関連記事
平地・階段での歩行介助を見直そう!
車いすから便座へのトイレ介助を見直そう!
安心・安全に入れる入浴介助を見直そう!