介護の現場Q&A
利用者がだんだん弱っていくのを見るのがつらいです。
【Q】利用者がだんだん弱っていくのを 見るのがつらいです。どうすれば……?
気力や体力が弱っていく利用者に接するのがつらくなってきました。介護がむなしく感じて落ち込むことも。どうすればよいでしょうか。
【A】弱っていく人を自分がどう支えるかを考えましょう
基本的に「弱っていく人を援助する」のが私たちの仕事です。そこを見つめ直し、自分に何ができるのかを考えていきましょう。
「その人らしく過ごす」ことへの援助を
介護施設の利用者の多くは、高齢に加え、病気などで体力的にも精神的にも弱っていく一方の人たちです。弱っていくのを止めることはできません。弱っていく課程において、どう援助していくかが私たち介護職の仕事です。
弱っていくのは人として自然な姿といえます。そんななかでも、どうしたらその人らしく過ごしていただけるか、また、いかに楽しく過ごしていただいて笑顔を引き出せるかを考えるべきです。そのために自分は何ができるのかを考えましょう。これが介護の基本であり、それができてこそ介護のプロといえるでしょう。つらさにとらわれるのではなく、今何をすべきか、その利用者をよく観察していれば、自ずと答えが出てくるのではないでしょうか。
高橋好美
特別養護老人ホーム・レジデンシャル常盤台施設長。看護師、ソーシャルワーカーを経験後、社会福祉士、介護支援専門員の資格を取得。大田区立特別養護老人ホームたまがわ特養第一課課長を経て現職。
文/松崎千佐登 イラスト/田上千晶
特別養護老人ホーム・レジデンシャル常盤台施設長。看護師、ソーシャルワーカーを経験後、社会福祉士、介護支援専門員の資格を取得。大田区立特別養護老人ホームたまがわ特養第一課課長を経て現職。
文/松崎千佐登 イラスト/田上千晶