うまくいかないのはなぜ?
認知症利用者の転倒と家族への対応【後編】
転倒を減らすための工夫
つかまることを習慣づける
早期から、念のために手すりにつかまることを促すと、ベッド・いすからの立ち上がりや移動の際に、つかまる場所を意識しながら動く習慣がつきます。ふらつきはじめてからではなく、早い段階から習慣づけるのがポイントです。
日常的に筋力アップの動作を取り入れる
筋力低下は転倒のリスクを高めます。ベッドやいすからの立ち上がりを介助する際、何回か立ち上がりの動作を行うだけでも訓練になります。ケアの中に上手に取り入れて、習慣づけることが大切です。
監修/伊東美緒
東京都健康長寿医療センター研究所研究員、看護師、保健師。介護施設や在宅での認知症ケアを研究。著書に『認知症の方の想いを探る~認知症症状を関係性から読み解く~』など。
文/高野千春 イラスト/田上千晶