仲間と語り合いながら創作できるデイ
創作レクに特化したデイサービス【2】
創る喜びと仲間との会話を満喫して。“創作デイ”は今日も大盛況!
創作活動は、体操で体をほぐしたあと10時から。作業台となる6つのテーブルに、それぞれ3・4名が座ってものづくりが始まりました。
1つのテーブルにはパッチワークが好きな3人が集まり、つるし雛を制作。ちりめん生地に針を刺しながら「創るのもおしゃべりも楽しい」「楽しくて(デイを)休みたくない」とみなさん。別のテーブルでは「少しずつ完成に近づいていくのが嬉しい」と、広告紙で作った棒を編む“あんでるせん手芸”に夢中の人が。「どんなものができるのか、楽しみ」と笑いながらレース編みをしている人もいれば、ポンポン人形を創りながら「『可愛い』と声をかけてお人形に命を吹き込んでいくの」と教えてくれた人もいます。2色の毛糸で黙々とマフラーを編む男性もいました。
「もちろん認知症の方もいます。昔取った杵柄(きねづか)でしょう、若い頃にしていた裁縫などの方法は記憶が蘇(よみがえ)るようです」
一日を通して同じ創作物に取りかかる人も、午前中は刺繍・午後は書道というように内容を変えている人もいるとのこと。
「いつ何をするかはご自身で選択していただきます。趣味は水墨画だけど手芸を始めるなど、新たな創作に挑戦する方も多い。それぞれが好きなこと・やりたいこと・やってみたいことを機能訓練に置き換えるのが“やと”です」そして「手製のカゴはペーパー入れにしている」など、完成品は自宅で活用しているようです。「ご家族から『孫のためにポンポン人形を作ってほしい』などと依頼を受けて創っている方もいます」
また、油絵が得意な男性利用者は創作スタッフとしても活躍中。「描いていただいた絵を壁に飾っています。“やと”の表札も作っていただきました」
好きなことをする楽しさ、本格志向のものを創り上げる達成感、人に喜ばれる嬉しさ。創作という共通の趣味をもつ仲間とのおしゃべりが、また楽しそう。「さらに作られた物を通じて、ご家族さまにも保有能力を再確認してもらい、尚かつその完成度の高さが利用者様の自信にもつながっています」と山田さん。