“理由を探る”レッスン
周りに知り合いがいない認知症利用者の気持ち
知り合いのいない場所で長い時間を過ごすことがストレスとなり、「この場から離れたい」という気持ちを生み出すこともあるでしょう。入所前からの知り合いが施設内にいない利用者が、なじみの関係を作りやすくなるよう、他の利用者との会話を引き出すような工夫をすることも大切です。趣味や出身地が共通の人や、気が合いそうな人同士で席を近づけ、介護者は会話がはずむように仲介する役割を担うといいでしょう。
裵鎬洙（ペ・ホス）
介護福祉士、介護支援相談員、主任介護支援専門員。認知症ケアの観点を増やし、コミュニケーションセンスを磨く研修を提供している。研修オフィス・アプロクリエイト代表、医療法人社団菫会名谷病院在宅支援事業部主任相談員、コミュニケーショントレーニングネットワーク講師を務める。著書に『“理由を探る”認知症ケア―関わり方が180度変わる本』（メディカル・パブリケーションズ、2014年）がある。
イラスト／尾代ゆうこ
