効果を上げる回想法
気をつけたい回想法 3つの注意点
精神的に不安定な人や嫌がる人に無理強いしない
精神的に不安定な人、うつ病などの精神疾患や重度の記憶障害がある人、集団プログラムを好まない人の参加は厳禁です。
参加者には話したいことだけを話し、嫌なことは無理に話さなくてもよいことを事前に説明し、安心して参加してもらいましょう。
聞いたことをよそで話さない
昔のことが中心になるとはいえ、参加者のプライベートに踏み込むのが回想法です。
回想法で聞いたことは、ほかのところでは決して話さないよう、介護者はもちろんのこと、参加者にも確認しておきましょう。
自分の価値観を押しつけたり、批判したりしない
参加者の言葉を支持的に受け止めることが大切です。自分の価値観を押しつけたり、批判的な言葉を投げかけたりすることは避けましょう。
たとえ話の内容が正確でなかったとしても訂正などはせず、話し手の「思い」を聞くようにします。
監修/梅本充子
日本福祉大学看護学部看護学科准教授。2002年より回想法にかかわり、イギリス回想法センターで3回の回想法研修を修了。グループ回想法の普及に努めている。著書に『グループ回想法実践マニュアル』(すぴか書房)など。
イラスト/藤原ヒロコ