認知症の人を地域で支える
【2】認知症カフェの取り組み「Dカフェ」(東京都目黒区)
本人の主体性を徹底的に尊重
「介護の専門職だと『認知症の人の機能向上を図る』など、何かをしなければという発想になりがちですが、ここでは、本人が主体的に何かをすること(お茶を飲んで自ら話をするなど)を徹底的に尊重する場としています」(竹内さん)
なかなか言葉が出てこない人に対しても、焦らずに向き合います。「やがて、ご本人のことが分かってくる。そういう体験は、認知症の人のことを知るうえでとても勉強になります」と竹内さん。
Dカフェでは、医師や介護の専門職も普段着で参加して、本人と向きあい家族の話を聞くことがあります。認知症の人と市民のピア(仲間)な関係が、地域づくりを進めていく力となるわけです。
認知症の人がものづくりを楽しんでいるあいだ、ご家族、介護職員、ボランティア、地域の人々が一緒に交流をし、悩みを相談しあったり、情報共有をしたりできる。
【監修・執筆】介護福祉ジャーナリスト 田中 元(はじめ)
出版社勤務を経て、介護保険スタート前から高齢者介護の現場取材を続けている。常に当事者とその家族、現場従事者の視点を尊重しつつ、医療・介護専門誌への寄稿や書籍執筆のほか、講演やラジオでのコメントなどを行う。主な著書に『認知症ケアができる人材の育て方』(ぱる出版)『改正介護保険早わかり』(自由国民社)などがある。
出版社勤務を経て、介護保険スタート前から高齢者介護の現場取材を続けている。常に当事者とその家族、現場従事者の視点を尊重しつつ、医療・介護専門誌への寄稿や書籍執筆のほか、講演やラジオでのコメントなどを行う。主な著書に『認知症ケアができる人材の育て方』(ぱる出版)『改正介護保険早わかり』(自由国民社)などがある。