音楽で健康も生きがいも
音楽リハビリで機能の維持・回復を図るデイ【1】~“つらいリハビリ”を変えたい
つらいリハビリを楽しんでやりたいその気持ちが生み出した音楽リハビリ
「リハビリはつらいもの。何とかそれを楽しく続けているうちにリハビリになった、というふうにできないか。音楽リハビリに取り組むきっかけは、そのような思いからでした」と語るのは、音楽リハビリデイサービスを運営する株式会社ゆらリズムの代表取締役の野崎健介さん。
突破口になったのは、一人のスタッフが出会った“トーンチャイム”という楽器。トーンチャイムは、ハンドベルの仲間で、一人が一つの音を担当し、グループで演奏します。
ロックのBGMに合わせて発声練習。歌う前に発声練習を兼ねて、表情筋を使うリズム運動。大きく口を開けることは口腔機能向上につながる。
「トーンチャイムは、ハンドベルより音色が柔らかく高齢者にも受け入れられやすい。トーンチャイムのような楽器を使えば、楽しみながらリハビリができるのでは?」。
そう考えた野崎さんは、何度もスタッフ間で検討し、楽器の選択や楽譜を工夫すれば、マヒや認知症があっても演奏を楽しめるという確信がもてたといいます。こうして、音楽リハビリ専門のユニークなデイが誕生したのです。
「音楽リハビリティサービスゆらリズム」
文/松崎千佐登 写真/伏見早織(本社写真部)