認知症ケア
認知症の方に向けた食を楽しむ工夫~ケース2
■よく見られるケース「いつも食べるのに食べない」
いつもはきちんと食事をしているのに、その日に限って食べようとしないといった場合は、「体調が悪く食欲がない」「嫌いな物なので食べたくない」「心配事があって食欲がない」などの理由があります。
それらを失語によってうまく伝えられないこともあるため、何が原因なのか、バイタルサインなどを確認したり、最近どのような出来事があったかを検証したり、原因を理解するように努めます。
■対処法
体調の変化がないか確認する
排泄の状況はどうか、発熱や血圧の変動がないかなど体調の変化に加え、物事を理解し、適切に反応するかなど意識状態を確認します。かつて、どのような病気をしたかも確かめておきます。万一、何らかの変化があった場合は、まず看護師に相談するようにします。
心理状態への影響を確認する
心理的な状態によって、食欲がなくなる場合があります。昨日(前回)や今日を振り返り、何か心理状態に影響を与えるような出来事がなかったかを確認します。いさかいや失敗、変化が原因となることもあります。家族にも聞いてみるようにしましょう。