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介助・ケア

「もの忘れカフェ」の現場から

認知症ケアのヒント~アクティビティ編[1]

認知症ケアのヒント~アクティビティ編[1]

認知症の人にとって困難なアクティビティも工夫次第で可能に。ここでは、藤本クリニック(※)が実践から得た工夫の一部をご紹介します。

病気を理解しできないことは押しつけない
認知症の人の生活に潤いや刺激を与えてくれるアクティビティ。しかし、活動の中で垣間見られる参加者の表情や様子に、迷いや不安を感じるスタッフは多いのではないでしょうか。

失行のせいで体操の際に指の曲げ方がわからなかったり、記憶障害のために制作活動の過程で前の行動を忘れ、次の行動へとつなげられなかったり……。困惑し、つらそうな表情の参加者を見かけることもあるでしょう。「アクティビティでは、参加者の病気や気持ちを考慮せず、できないこともつい押しつけてしまいがちです。でもご本人は、自分の病気を認識したうえで、〈忘れないようにしたい〉〈思い出せるヒントがほしい〉〈可能な限り自分たちの力でやってみたい〉と思っているのです」(奥村看護師)
 
殊に、集団で一つのことを行う場合は、どうしても能力にばらつきが出ます。集団での活動が苦手な人もいます。「だからこそ、できるだけ個々が居場所をつくり、そのうえでケアをする必要があるのです」

※藤本クリニック理事長 藤本直規先生
1999年に「もの忘れクリニック」を開設。2004年には奥村看護師を所長に認知症専用デイサービス「もの忘れカフェ」をスタート。著書は『認知症の医療とケア』のほか、共著の『続・認知症の医療とケア「根拠のあるケア」を追い求めて』『認知症ケア これならできる50のヒント(』以上、クリエイツかもがわ)『 もの忘れカフェの作り方』(徳間書店)など。

[2]に続く>>

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レクリエ 2013 冬号

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56~61ページに掲載ページに掲載

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