心と体を動かす
脳活性化プログラム[1]
最近、認知症ケアに効果があるといわれているのが、音楽や園芸などを用いた非薬物療法。これらの療法の基本を知り、その要素をレクリエーションに取り入れてみましょう。
~医療法人社団 翔洋会理事長、辻内科循環器科歯科クリニック院長 辻 正純先生(監修)
■期待される認知症治療「非薬物療法」とは?
認知症は加齢とともに増加する病気です。超高齢化社会の現在、要介護者の2人に1人は認知症罹患者とされ、高齢者にとって認知症はもはや特別な病気とはいえなくなっています。
認知症治療では「薬物療法」「家族の理解と支え」「非薬物療法」の三本柱が重要であるとされています。このうち薬物療法については、今のところ、認知症の主な症状である記憶障害を根本的に改善する薬は開発されておらず、薬で病気の進行を止めることもできません。そのため、周辺症状である幻覚や妄想、イライラ、不安、うつ、攻撃性、興奮などをコントロールする、いわゆる対症療法として用いられています。
また、日々のケアには、認知症に対する家族の理解と本人の生活を支える家族の協力が不可欠。これにプラスして行いたいのが非薬物療法です。
非薬物療法というと何か特別な療法のようですが、園芸療法や音楽療法、回想法など、さまざまな“脳を活性化させるプログラム”を、薬物を使わないということで「非薬物療法」と呼んでいるのです。なかには医学的裏付けが明らかになっていないものもありますが、医療や介護の現場で、脳活性化プログラムによって認知症の人たちの症状がやわらぎ、認知機能の低下が緩やかになるなど、注目すべき効果が表れています。
この記事が掲載されている号
レクリエ 2013 秋号
56ページに掲載ページに掲載
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