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介助・ケア

福辺流! 介護の基本 

入浴介助[1]

入浴介助[1]

入浴は体を清潔に保つことが目的ですが、日本人にとっては湯船につかることそのものが生活の中での楽しみでもあります。障害があっても、可能な限り健康な人と同じように入浴してもらいたいもの。”ふつうの生活”を支えるための「入浴介助」とは?

介護リハビリテーション研究所 Natural being 代表 福辺節子

 

■もう一度、考えてみたい日本人にとってのお風呂

ゆったりと湯船につかる入浴方法は、日本人が長年親しんできた文化の一つです。障害のために動くことが困難になると、寝たままや座ったままの姿勢で入浴できる「機械式浴槽」に頼るケースが多いですが、これは日本人が思い描く“お風呂”とはかけ離れたものです。寝たまま湯に入るため、浮力で足が浮き、頭が沈みます。狭いストレッチャーの上で仰向けになっているので、周囲の状況を目で確認できず、大変怖い思いをします。

 

日本人にとって入浴は、体を清潔に保つだけではなく、毎日の生活にメリハリをつけるものであり、楽しみの一つでもあります。たとえ歩けなくても座位が保てる人ならば、介助を受けつつ浴槽に入ることができます。利用者に快適に入浴してもらう方法を考えたいものです。

 

障害のある高齢者に最も適した浴槽は、実は温泉にあるような大浴場タイプでも、ホテルの部屋にあるような浅くて長い洋式タイプでもありません。最も望ましいのは、一般家庭にある和式タイプの浴槽です。浴槽の狭さ、深さがちょうどよいのです。

 

姿勢が不安定でバランスがとりづらい高齢者でも、浴槽が狭ければ、浴槽の壁が体を支えてくれるので座位を保つことができます。また、座ったまま肩までお湯につかれる深さがあるので、浮力を利用して浴槽からも出やすいのです。

 

■入浴介助は分業にせず一対一で向き合おう
お風呂はゆっくり入りたいのが人情ですが、施設での入浴時は慌ただしくなりがち。原因の一つが、入浴に必要な一連の介助を分業で行っていることです。利用者を浴室や脱衣所に誘導する係、服を脱がせる係、浴室で体を洗う係、浴槽への出入りを介助する係など、分業の介助は流れ作業で進みます。1人の介助者の遅れが全体の遅れにつながるので、介助者は効率よく進めることに集中し、利用者の快適さは二の次になってしまいます。

 

効率化を求めて行う分業ですが、実は1人の介助者が一連の入浴介助をすべて行った場合でも、時間的にはそれほど差がありません。一方で、利用者の満足感介助者の達成感はぐんとアップします。スタッフの勤務時間帯や業務形態の見直しも含め、これまでのやり方にとらわれない方法をぜひ一度考えてみてください。

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レクリエ 2013夏 スタート号

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