介護保険改正でどうなる?
要介護度が違う利用者のレク、どうすればいい?
レクリエーションは心身の活動をするものですから、重度の障害があったり認知症が進行していたりすると、その活動自体への参加が困難であることは否めません。
しかし、要介護度や日常生活自立度の度合いにより、実際の参加が困難な利用者がいたとしても、その活動の雰囲気を感じたり、音を聴いたり、職員や他の利用者の姿を見たりすることはできます。その時、その利用者の表情は変わっていないでしょうか。あるいは数日後・数週間後の生活のなかで、表情や言動の変化は見られないでしょうか。
観察すれば、そうした利用者は必ずいるはずです。そこにポジティブ(よい方向)な変化があれば、レクリエーションの目的は達成したといえます。
参加したかどうかが問題ではなく、何らかの効果を及ぼしていれば、そこに意義があるのです。
執筆・監修/高野龍昭
東洋大学ライフデザイン学部准教授。社会福祉士、介護支援専門員。在宅介護支援センターのソーシャルワーカーや、居宅介護支援事業所でケアマネジャーとして活躍後、現職。『これならわかる〈スッキリ図解〉介護保険 第2 版(2015 年版)』(翔泳社)ほか著書多数。
イラスト/かまたいくよ