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介助・ケア

転倒防止レク

歩行能力の改善に必要な4つのポイント

歩行能力の改善に必要な4つのポイント

歩行能力の改善には様々なポイントがありますが、転倒を予防することを中心にした4つのポイントと、座位の場合のトレーニング法をご紹介します。

1 姿勢を正す
歩行では、できるだけ姿勢をまっすぐにすることが最も重要です。姿勢が保てない状態では、下肢を交互に振り出すことが困難になり、下肢が上げにくく、つまずきやすくなります。もし、円背(えんぱい)の状態で座位のトレーニングを行う場合は、背もたれと腰の部分に隙間がないようにクッション等を入れて腰を支えるようにする(上図:右)と、姿勢が改善する可能性が高くなります。

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2 片足支持ができる
歩行では下肢の振り出しばかりが注目されがちですが、下肢を振り出すためにはその反対側の下肢で体が支えられ、バランスが取れていることが大切です。トレーニングでは、両足を床につけ、体を左右に動かすことで重心移動の練習ができます。両下肢の間隔が狭いほど、重心移動は難しくなります。

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3 スピードコントロール
人は、様々な筋肉の働きによって歩行のスピードをコントロールしています。特に鍛えたいのは、歩行中のひざ折れを防止する働きと振り出したあとに減速する働きです。これができないと、歩行中に疲労が大きくなるばかりでなく、バランスも崩しやすくなります。トレーニングでは、ももの上げ下ろしや、ひざの伸ばし下ろしをゆっくりと行います。

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4 つまずき防止
高齢者は、足先が上がらないためにつまずいてしまうことがよくあります。足首を上げる筋肉が働かないと、このようなことが起きやすくなります。トレーニングでは、足先を上げる運動が効果的です。ただし、足先が上がらない原因として、ふくらはぎの筋肉が固くなっていることも多いので、アキレス腱を伸ばすような運動を先に行っておくとよいでしょう。

監修/尾渡順子 社会福祉法人 興寿会 教育実践研修センター、認知症介護レクリエーション実践研究センター所長代理。介護現場での実践者として日本各地でレク研修を行っている。 監修/田中義行 株式会社大起エンゼルヘルプ理学療法士。一般社団法人日本介護技術協会理事。技術や知識向上を目指し、介護技術の開発や介助が困難な事例の対応方法などを研究している。 監修/鈴木真由美 社会福祉法人 興寿苑 老人デイサービス興寿苑 介護福祉士。 イラスト/イシカワモトコ みやれいこ
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この記事が掲載されている号

レクリエ 2017 3・4月号

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23ページに掲載

おもなレク
  • みんなで作る春の壁画「霞の山桜」
  • 3・4月の制作「カード風おひなさま」
  • 毎月作ろう!季節のカレンダー
  • 「転倒防止」のためのレク
  • 介護保険制度改正でどうなる?
  • 簡単準備でできる脳トレ

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