転倒防止レク
「転倒防止」のためのレクとは
利用者の「こうなりたい」を共有
自分の足で立ち、歩行できるということは、自立した生活に欠かせません。歩行は、下肢の振り出しや、重心移動など様々な体の働きによってその機能が保たれていますが、これらの機能が低下することにより、転倒しやすくなったり、歩行が困難になったりします。
それらを予防するために、体操やレクなどによって下肢筋力を鍛え、各機能を使いやすい状態にして歩行能力を維持していく必要があります。その時に、ただ歩けるようになることや転倒しないことを目的にトレーニングを行うのではなく、その先の「歩いて何がしたいのか」という利用者のニーズを聞き出し、介護者が共有することが大切です。体操やレクをただの訓練や遊びで終わらせるのではなく、利用者が「こうなりたい」という明確な目標を持つことで、活動に主体性が生まれ、モチベーションもアップするのです。
利用者のニーズや目標をしっかりと理解し共有しながら、今回ご紹介する体操やレクに楽しく取り組んでみてください。
監修/尾渡順子
社会福祉法人 興寿会 教育実践研修センター、認知症介護レクリエーション実践研究センター所長代理。介護現場での実践者として日本各地でレク研修を行っている。
監修/田中義行
株式会社大起エンゼルヘルプ理学療法士。一般社団法人日本介護技術協会理事。技術や知識向上を目指し、介護技術の開発や介助が困難な事例の対応方法などを研究している。
監修/鈴木真由美
社会福祉法人 興寿苑 老人デイサービス興寿苑 介護福祉士。
イラスト/イシカワモトコ みやれいこ