思わず上半身が動くレク
レクで上肢を動かすことの意義
上肢を鍛える動きには、投げる、転がす、引っ張る、打ちつけるなど様々あります。それらの動きをレクゲームに取り入れて思わず動いてしまう状況をつくることで、上肢の可動域を広げて、筋力を鍛えることにつながり、日常生活動作をよりよく向上させる一助になることでしょう。
上肢といえば肩や腕と思いがちですが、手首や指先も含みます。顔を洗う、スプーンを持つといった日常生活動作を向上させるために、手首や指先を意識的に動かすことも大切です。
より効果を高める3 つのポイント
[1]床にしっかり足をつける
床にしっかり足をつけて行うと、体が安定し踏ん張りがききます。車いすの人はフットレストを上げて足を下ろすようにしましょう。
[2]背筋はなるべくまっすぐ伸ばす
背筋をまっすぐ伸ばすことで、腕が上がりやすくなります。背筋を伸ばすことが難しい人もいるので、できる範囲で行いましょう。
[3]できるだけ大きな動きで
腕を高く上げる、大きく動かすなど、できる範囲で大きな動きで行うと効果的です。
※関節などの病気で、可動域を超えて伸ばすと危険な場合があります。心配な人がいる場合は、リハビリ職に相談のうえで行いましょう。
監修/尾渡順子
社会福祉法人 興寿会 教育実践研修センター、認知症介護レクリエーション実践研究センター所長代理。介護現場での実践者として日本各地でレク研修を行っている。
撮影協力/社会福祉法人 興寿会 撮影/小澤達也(Studio Mug) イラスト/フジサワミカ