立ち上がり介助
自立を促す「立ち上がり」の介助とは?
立ち上がりができない原因は下肢筋力の低下?
通常、立ち上がりに介助が必要な利用者は、「下肢筋力が低下している」と捉えられがちです。確かに、下肢を含む全身の筋肉が衰えていき、自分で立ち上がりも立っていることもできないというケースもあるでしょう。
しかし、介助を受けて立ち上がったあとは、自分の力で立っていることができる、というケースも多くあります。自分で立てているなら、下肢で自分の体を支えられているということなので、下肢筋力はある程度維持できています。つまり、「立ち上がりができない=下肢筋力の低下」とはいえないケースもあるのです。
介助必要量を見極めるポイントは「くつしたをはけるか」
通常、いすに座ってくつしたをはく時は、頭を下げて膝よりも前に出します。この動きは、次ページから解説する立ち上がりの準備の姿勢と共通しています。そのため、この「くつしたをはく」動作ができる・できないで利用者の残存機能を知り、介助必要量を測ることができます。
医療法人湖青会 理学療法士/出野智子
金沢大学医療技術短期大学部理学療法学科(現・金沢大学医学部保健学科理学療法科)卒業。滋賀県立小児整形外科センター(現・滋賀県立小児保健医療センター)などを経て、2000年より医療法人湖青会で幼児から高齢者までを対象とした訪問リハビリテーションを中心に従事。著書に『リハビリテーションの考え方をとりいれた介助のしかた』(日本医療企画)がある。
イラスト/藤原ヒロコ
金沢大学医療技術短期大学部理学療法学科(現・金沢大学医学部保健学科理学療法科)卒業。滋賀県立小児整形外科センター(現・滋賀県立小児保健医療センター)などを経て、2000年より医療法人湖青会で幼児から高齢者までを対象とした訪問リハビリテーションを中心に従事。著書に『リハビリテーションの考え方をとりいれた介助のしかた』(日本医療企画)がある。
イラスト/藤原ヒロコ
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